静岡県富士市にある富士下方五社の首座にあたる神社、富知六所浅間神社(ふじろくしょせんげんじんじゃ)。三日市浅間神社の通称でも知られる、富士市を代表するパワースポットです。現在、富知六所浅間神社では夏のイベント「七夕風鈴祭り」を開催中! 境内で見られる風鈴飾り、期間限定の授与品、風鈴の奉納など期間限定の楽しみ方がいっぱい! 富知六所浅間神社で日本ならではの夏の雰囲気を感じてみませんか?
富知六所浅間神社ってどんなところ?
富知六所浅間神社は、静岡県富士市にある延喜式内社論社1。旧社格は郷社で、現在は神社本庁の別表神社2となっています。通称は三日市浅間神社。全国にある浅間神社の一社で、現在の富士市である駿河国富士郡下方庄に勧請された5社「富士下方五社」の六所宮・首座にあたります。
主祭神は大山祇命(おおやまつみのかみ)。通常、浅間神社といえば木花開耶姫命を主祭神としますが、富知六所浅間神社ではその父神である大山祇命を主祭神としています。
伝承によれば、第5代孝昭天皇の時代に富士山山腹に創建。その後噴火のため785年に現在の地へ遷座したと伝えられています。それに伴い周辺に市が立ち「三日市浅間」と呼ばれるように。また、1767年に記された由緒書によると、平城天皇の大同元年(806年)に富知六所浅間神社を含む富士下方五社を建立し、当神社は首座と定められたようです。
古くから富士山南麓を守護する神社として崇敬されており、第52代嵯峨天皇の中宮ご安産祈祷を奉仕以来、特に安産の神様として慕われ、そのご利益を授かることができる神社として知られています。また、大山祇命が主祭神であることから、山林守護や厄除け、商売繁盛などのご利益もあるとされている神社です。
- 当時、国がお祀りすべきと定めた2,861社の名前が記された書籍「延喜式神名帳」に記載のある神社のこと。論社とは、延喜式神名帳に記載された神社と同一もしくはその後裔と推定される神社のこと。 ↩︎
- 神社本庁(伊勢神宮を本宗とした、日本各地の神社を包括する宗教法人)が定めた、神社本庁が包括する一部の神社のこと。すべての神社が対等な立場であるとされている現代において、規模の大きさから特別な扱いをすることと定められた一部の神社が別表神社と呼ばれている。 ↩︎
富知六所浅間神社でお詣りしよう!
富知六所浅間神社では7月7日(日)から9月1日(日)までの約2カ月間、夏の一大イベントである「七夕風鈴祭り」を開催中! 私が富知六所浅間神社訪れたのは7月の半ば頃でしたが、その時の様子をご紹介します!
鳥居前の大きな駐車場
富知六所浅間神社は、静岡県富士市を通る国道139号線と県道353号線・港大通りの間に位置する、浅間本町にある神社です。比較的大きな神社なのですが、神社自体が大通り沿いの目立つ位置にあるわけではないので、鳥居を目指すというよりは駐車場や駐車場の看板を目指すとわかりやすいかもしれません。
駐車場は鳥居の前に位置しており、かなり広い! 広すぎてどこからどこまでが駐車スペースなのかわからないくらい。すべてが富知六所浅間神社の駐車スペースなら100台くらい余裕で駐められそうです。駐車場には大きな看板もあるので、そちらを目印に向かわれると良いと思います。
「七夕風鈴祭り」開催中! 境内の様子は?
駐車場目の前に入口の鳥居。この日はあいにくの天気でしたが、「七夕風鈴祭り」を知らせる“夏祭り”の看板のおかげで気分が上がります! 一礼して境内へ!
鳥居をくぐってすぐ左側には手水舎があります。こぢんまりとしたかわいらしい手水舎です。
「七夕風鈴祭り」ということで手水舎にも風鈴が飾られています。涼し気な見た目と音色がいい感じ!
手水舎で心身を清め境内を進むと、正面には「茅の輪(ちのわ)」がありました。これは、今年の一月から六月までの半年間で溜まった罪や穢れを祓い清め、残りの半年間を無病息災で過ごせるよう願う季節の行事「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」の際に使用されるものです。基本的に「夏越の大祓」は6月30日に行われる行事なのですが、富知六所浅間神社ではこの時もまだ茅の輪が設置されていましたので、私も「茅の輪くぐり」をさせていただきました。
おそらくこちらの記事が公開される頃には、茅の輪はもう境内から姿を消していると思いますので、「茅の輪くぐり」に挑戦してみたい方は来年以降の6月30日あたりに神社を訪れてみましょう。「茅の輪くぐり」を体験できる神社は全国にいくつもありますので、お近くの比較的大きめの神社を覗いてみるのもありです。さらに、12月31日に行われる「年越しの大祓」の際に茅の輪を設置する神社もあるようなので、大みそかに神社を訪れたら出会えるかもしれませんね。
境内入って左手側にある社務所では、各種お守りやお札、御朱印の頒布や御祈祷の受付などを行っています。「七夕風鈴祭り」期間中は社務所にも風鈴が飾られており、期間限定のお守りや御朱印の頒布も。これが夏らしいデザインでものすごく素敵なんです! 期間限定のお守り、御朱印が気になる方は、富知六所浅間神社公式インスタグラム「富知六所浅間神社LAB」をチェックしてみてくださいね!
境内を奥に進んで行くと「厄割玉」という文字が。こちらは、日頃の厄や災い、晴れない気持ちを玉に込めて投げ割ったり、玉に願いを込め、願いが的を射て成就するよう投げるというものです。的は社殿西側にいくつかありますので、お好きな的に向かって投げることができます。
ちなみに、富知六所浅間神社では「厄割玉」という呼び名ですが、厄玉、厄落とし玉などといった呼び名が用いられることもあります。呼び名に関しては特に決まりがないようですね。
境内にはおみくじもあります。富知六所浅間神社はおみくじの種類がとっても豊富! おそらく20種類近くあります。
おみくじの種類がたくさんあるとわくわくしますよね! 初めて見たおみくじもいくつかありましたが、訪れたすべての神社ですべてのおみくじを引くわけにもいきませんので……。
ちなみに、みなさんはおみくじって一年に何回くらい引きます? おそらく多くの方が初詣の時に一回だけ引いて一年の運勢を占う……的な感じかと思いますが、おみくじを引く回数に関しては厳密なルールが存在しないため、一年の間に何度引いてもOKなんです! 特にこちらの神社のようにたくさんの種類のおみくじがある場合、どれを引こうか迷ったら全部引いちゃいましょう!
ただし! 引いたおみくじの結果が気に入らないからといって同じ日に同じおみくじを引き直すこと、複数のおみくじがある場所で同じ願い事をしながら似たような種類のおみくじを引くこと(恋愛の願い事をしながら違う種類の恋みくじを複数引くなど)は原則的にタブーとされています。これは、「おみくじ=神様からの助言や心構えが書かれたもの」という考え方によるもので、おみくじの引き直しなどの行為はおみくじに書かれた内容を心に留めていないということになってしまうからだといわれています。引いたおみくじの結果が自分にとって都合の悪い内容でも、そこに書かれているのは神様からのありがたい助言や心構えだと真摯に受け止め、今後の生活に生かしていくことが大切です。
ただ、先ほども書いたように、一年の間に何度おみくじを引いてもOKなので、後日(数週間~数か月後)改めておみくじを引いた場合は、最新のおみくじに書かれている内容が今の自分の運勢ということになります。同じ種類のおみくじを年に何度も引いた場合は、常に最新のものに更新されると覚えておいてください。違う種類のおみくじを複数所持する場合はすべてが有効となりますので、2つ以上のおみくじを同時に所持することも問題ありません。
ちょっと話が逸れてしまいましたが、おみくじを引く上でのちょっとした心構えですので、心の奥底にでも留めておいてください。
おみくじ、おみくじ結び所の東隣にあるのは、富知六所浅間神社の御神木である推定樹齢1,200年以上の「大樟(おおくす)」。こちらは県指定の天然記念物にもなっています。高さはありませんが立派なクスノキです。大樟の周りには絵馬掛所も設けられています。
「七夕風鈴祭り」一番の見どころは拝殿前!
ここまでも鳥居や手水舎、社務所などに飾られた風鈴や“夏祭り”の文字が書かれた看板、期間限定のお守りや御朱印などをご紹介してきましたが、「七夕風鈴祭り」一番の見どころはやはり拝殿前の風鈴飾りでしょう!
カラフルな風鈴が所狭しと吊るされた光景はまさに圧巻! 日本の夏を感じさせる素敵な風景がそこにはありました! 晴天でないのがちょっと残念ではありますが、雨に濡れた風鈴もまた風情があっていいですね!
風鈴は拝殿の左右にも飾られています。こちらも涼し気な見た目が素敵です!
これらの風鈴は「七夕風鈴祭り」期間中、富知六所浅間神社に風鈴を奉納することによりお飾りいただけます。初穂料は風鈴1つにつき500円。風鈴につけられた短冊に願い事を書いての奉納となります。「自分の願い事を風鈴の音に乗せて神様に届けたい!」という方は、「七夕風鈴祭り」期間内に富知六所浅間神社を訪れ風鈴を奉納しましょう! お申込み受付は社務所まで。「七夕風鈴祭り」は7月7日(日)から9月1日(日)までです。
とーっても素敵な拝殿前の風鈴飾りですが、風鈴に見惚れて拝殿への参拝を忘れないように。神様に手を合わせる気持ちは大切です。
ー追記ー
先日、少し時間ができましたので、夜の富知六所浅間神社へ行ってきました! 「七夕風鈴祭り」期間中は風鈴飾りがライトアップされ、拝殿前の幻想的な雰囲気を味わうことができます。
だんだんと夏の終わり、そして富知六所浅間神社「七夕風鈴祭り」の終わりが近づいてきていますね。今年の夏の最後の思い出に、ライトアップされた夜の富知六所浅間神社、おすすめです!
ちょっとおまけ 境内にある石像たち
以前はドラえもん神社なんて呼ばれていたこともある富知六所浅間神社。境内にはいくつかキャラクターを模ったと思われる石像があります。お子さんたちはこういったキャラクターの像なんかがあると楽しめていいと思うのですが……。少々クオリティが……。
カエルはまあわかりますよね。背中に小さなカエルも乗っていてかわいらしいカエルです。
ドラえもん神社と呼ばれていたんですから、ドラえもんはドラえもんですよね? かなり色が剥げてしまっていてちょっと残念な感じではありますが……。しかしどうしてドラえもんのイメージカラーとして一番王道な水色が一切ないのか……。ずっと眺めているとこういう髪型の人に見えてきますね。
こちらはあれですね、きっとポケモンのアレですよね? いや、違うのかな? もしかしたら私の知らないキャラクター?生物?なのかもしれないので下手に名前を出すのはやめておきましょう。なんとなくですが、ピカピカしそうな気はします!
以前はもっとたくさんの石像が境内に点在していたようなのですが、私はこれだけしか発見できませんでした。富知六所浅間神社を訪れた際は、これら3つの石像を含め、境内にいくつの石像があるか探してみるという楽しみ方もあるかもしれませんね。それぞれ訪れた先で自分ならでは楽しみ方を見つけることができると、よりお出かけが楽しくなります! くれぐれも神社が神聖な場所であることだけはお忘れなく。
富知六所浅間神社への参拝を終えて…
静岡県富士市へは用事があって出かけることがかなり頻繁にあるのですが、富知六所浅間神社の存在は一切知りませんでした。正直、あまり有名な神社ではないのかと期待していなかったのですが(失礼ですみません、私が知らなかっただけです)、実際訪れてみたら想像よりも大きな神社でびっくり! さらに「七夕風鈴祭り」期間中ということで、とっても素敵な風鈴飾りを見ることができました! 雨の日だったからかもしれませんが、人も多くなくゆっくり境内を散策できたこともよかったです!
「七夕風鈴祭り」期間中のみ限定頒布されているお守りと御朱印もおすすめ! 私は社務所で現物を見せてもらいましたが、お守りも御朱印も全部いただきたくなります! 興味のある方は富知六所浅間神社公式インスタグラム、または実際に富知六所浅間神社を訪れ社務所でチェックしていただきたいのですが、「とりあえず見るだけで……」と思っている方は要注意! 見たら絶対に欲しくなります! 私は忠告しましたので、ここからは自己責任でどうぞ → 富知六所浅間神社公式インスタグラム「富知六所浅間神社LAB」
境内の風鈴飾り、期間限定の授与品頒布、風鈴の御奉納が楽しめる「七夕風鈴祭り」は9月1日(日)まで! 夜はライトアップも行っています! ぜひ期間中に富知六所浅間神社を訪れて、日本ならではの夏の風景と雰囲気を楽しんでくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
こちらの記事が少しでも、皆様のお出かけ時間のお役に立てれば幸いです!
富知六所浅間神社へのアクセス
公式サイト
富知六所浅間神社には公式ホームページがありません。
最新情報などは富知六所浅間神社公式インスタグラム「富知六所浅間神社LAB」にてご確認ください。
所在地
富知六所浅間神社最寄りのバス停は「弥生町」。富知六所浅間神社まで徒歩2分です。
駐車場
神社南側に大型駐車場あり(無料)
拝観料
無料
参拝可能時間・社務所受付時間
24時間参拝可能
社務所受付時間 9:00~17:00
その他ご不明な点、詳しい情報は富知六所浅間神社公式インスタグラム「富知六所浅間神社LAB」にてご確認ください。