【小田貫湿原】圧倒的開放感! 緑がいっぱいの自然観察スポット【富士宮市】

入場料1,000円以下

静岡県富士宮市にある大自然に囲まれた自然観察の場、小田貫湿原(こだぬきしつげん)。朝霧高原の観光スポット・田貫湖北側に位置する、富士山麓唯一の湿原です。小田貫湿原は、静岡県東部地区で人気の観光地・朝霧高原周辺の観光スポットでありながら、知る人ぞ知る穴場スポット的な場所。そのため観光客も少なく、開放的な空間でゆっくりと静かに自然観察できるのが魅力の湿原です。

小田貫湿原てどんなところ?

小田貫湿原は、静岡県富士宮市にある湖・田貫湖の北側に広がる湿原です。全国に点在する湿原と比較すると小規模ではありますが、富士山麓唯一の湿原であり、環境省の「重要湿地」および「重要里地里山」に指定されています。

小田貫湿原には、60種類以上の植物、100種類以上の昆虫や両生類などが生息しており、富士山麓の貴重な自然観察の場にもなっている湿原です。湿原の中央には木製の遊歩道が架けられ、大小125余りの池や多種多様な生物を観察しながら散策することができます。

朝霧高原、田貫湖周辺の観光スポットでありながらそこまで知名度が高くない場所であるため、知る人ぞ知る穴場スポット的な湿原。時期やタイミング次第では、富士山麓の大自然とその景色を独り占めできる可能性が非常に高い! そんな場所です。

小田貫湿原を散策してみよう!

富士宮市、朝霧高原周辺の観光スポットとして人気の高い湖・田貫湖。そこから車で5分ほどのところに小田貫湿原はあります。田貫湖観光のついでにふらっと寄ってみようかな……と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、軽い気持ちで行くには少々立地に問題が……。そのあたりも含め、小田貫湿原についてご紹介していきます!

大自然に囲まれた緑の中の駐車場へ

小田貫湿原は富士山麓の緑に囲まれた穴場スポットです。当然、周辺道路や駐車場も大自然の中! 探検気分を味わいながら目的地を目指します!

小田貫湿原周辺を通っているのはこのような道路一本のみ! 場所によっては木々に囲まれて薄暗くなっていたりもします。道幅も狭いため十分に注意しながら駐車場を目指しましょう。

田貫湖畔から車で5分ほど、薄暗い林道を抜けた先に小田貫湿原の駐車場があります。ぱっと見駐車場かどうかも怪しいちょっと開けた広場のような場所ですが、入口に「小田貫湿原駐車場」と書かれた看板がありましたのでこちらで間違いなさそうです。未舗装で駐車スペースの区画分けもされていませんが、普通車ならおそらく20台ほどは駐められると思います。

湿原までは数分間のハイキング

駐車場から小田貫湿原までは少し離れているので、ここからは徒歩で小田貫湿原の入口を目指します。

駐車場から小田貫湿原までは「順路」と書かれた案内板がいくつも設置されているので、迷うことなく目的地を目指すことができます。こういった親切心助かりますね。途中からちょっと足場の悪い未舗装の道を進むことになりますので、汚れても問題ない歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。

小田貫湿原手前には東屋もあります。東屋を見つけると疲れていなくても一旦腰を下ろしたくなる。なぜなのか……。

東屋を越え階段を下った先に小田貫湿原はあります。

開放感あふれる自然観察の場

ご覧ください、この開放的な景色! こちらが富士山麓唯一の湿原・小田貫湿原です! 日常ではなかなか見ることのできない素晴らしい景色に大興奮! 湿原中央に架けられたボードウォークを進んでいきましょう!

ボードウォークの長さは200~300mほどでしょうか? 湿原の中央をくねりながら端から端まで延びています。

この、周囲に緑以外何もない景色がすごくいいんです! “真ん中にいる”という感覚が最高に気持ちいい! ですが、写真ではなかなか伝わらないんですよね……。

実際にこの場を訪れていただくのが一番ですが、ここまで足を運ぶのが大変な方や事前にどんな雰囲気の場所か確認しておきたいという方は、私が運営しています「pnosuke_blog Instagram」または「pnosuke_blog TikTok」に短い動画を投稿していますのでそちらをご覧ください。

ボードウォークを進んで行くと、所々に小さな池があるのを確認できます。生い茂る湿生植物に隠れてしまってボードウォークからは見えないものもありますが、小田貫湿原には大小合わせて125以上の池があるとされており、それぞれの池に何かしらの生物が生息しているようです。

実際この時も、ボードウォークから数メートル離れた池に大きなカエルがいるのを発見しました。私の存在に気付いたのかすぐに姿を隠してしまいましたが、日常ではなかなかお目にかかれない大きさのカエルに遭遇できてちょっと得した気分でした。

ボードウォークの途中には広い足場がいくつかあり、湿原内の池や草花をより間近で観察することができるようになっています。とても開放的で楽しく自然観察ができる場所ですが、ご覧の通りボードウォークには柵などが一切ありませんので、足元に十分注意しながら湿原散策を楽しみましょう。

ちなみに、湿原内はボードウォーク以外立入禁止湿原に生息する動植物の採取・捕獲も法律で禁止されています。

ボードウォークに造られた足場には、小田貫湿原に生息する昆虫や植物に関する説明板も設置されています。訪れる時期によって観察できる動植物の種類は異なりますが、四季折々の自然を楽しめるのが小田貫湿原の醍醐味。私が訪れたこの時は初夏ということで、湿原周辺はカエルの大合唱に包まれていました。自然のBGMだけが聞こえる散策時間。いいものですね。

200~300mほどのボードウォークですので、ゆっくり自然観察をしながら歩いても数十分ほど。ただ歩くだけなら5分とかからないでしょう。そんなこぢんまりとした観光スポットですが、本当にいいところです。小さなお子様の自然観察の場としてもおすすめ! お父様、お母様、ぜひ!

小田貫湿原散策レポート最後になりますが、こちらの写真をご覧ください。

こちらの写真の中にいくつか白い塊のようなものが写っているのですが、おわかりいただけますか? 非常にわかりにくくて申し訳ないのですが、こちらはすべてモリアオガエルの卵なんです。小田貫湿原では毎年5~6月頃になるとモリアオガエルが産卵を始め、周辺の木々にこのような白い塊が日を追うごとに増えていきます。

こちらの写真は駐車場からボードウォークまでの道のりの途中で撮影したものですが、他の場所でも何か所か同じような光景を目にしました。時期はかなり限られてしまいますが、モリアオガエルの産卵の時期に小田貫湿原を訪れる予定の方は、池の近くに生えているの木の枝を観察してみてください。大きさは様々ですが、白い泡状の塊があったらそれが卵です。こういった、普段なかなか見ることのできないちょっと珍しい光景に出会えるのも小田貫湿原の魅力のひとつではないでしょうか。

小田貫湿原散策を終えて…

富士宮市、朝霧高原には自然豊かなおすすめスポットが数多く存在しているのですが、小田貫湿原を訪れまた改めて富士山麓の大自然の魅力に気付かされました。まだまだ私の知らない素敵な場所がいっぱいあるんだなーと。自然に囲まれているためちょっと目立たない場所にありますが、そのおかげで静かに自然観察ができる本当にいい場所です。ほんとはあまり人に知られたくないと思ってしまったり……。

季節によって変化する周辺の景色や観察できる動植物、ちょっとした探検気分で散策できる周辺の道やボードウォークなど、見どころや楽しみ方もたくさんありますので、大人から子供まで誰でも楽しめる自然の中のおすすめスポットです!

今回は初夏ということで新緑の季節にこの場所を訪れましたが、秋や冬といった涼しい時期の小田貫湿原も見てみたいと思っています。次がいつになるかはわかりませんが、いつまでもこの素敵な景色が見られる場所であり続けてほしいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

こちらの記事が少しでも、皆様のお出かけ時間のお役に立てれば幸いです!

小田貫湿原へのアクセス

公式サイト

小田貫湿原については、富士宮市公式ウェブサイト・小田貫湿原ページをご覧ください。

所在地

〒418-0108 富士宮市猪之頭字菅ノ沢2267

公共交通機関をご利用の方へ

最寄り駅は富士宮駅、最寄りのバス停は田貫湖南(小田貫湿原まで徒歩約20分)です。公共交通機関でアクセスしやすい場所ではありませんので、自家用車、レンタカー、タクシーのご利用をおすすめします。

駐車場

小田貫湿原南東に無料駐車場あり(普通車20台ほど)

入場料

無料

その他ご不明な点、詳しい情報は富士宮市公式ウェブサイト・小田貫湿原ページにてご確認ください。

タイトルとURLをコピーしました