【旧見付学校】150年前にタイムスリップ!? 館内の見どころや歴史をご紹介!【磐田市】

入場料1,000円以下

静岡県磐田市にある国指定の史跡、旧見付学校(きゅうみつけがっこう)。150年以上の歴史を持つ、日本最古の木造擬洋風小学校校舎です。現在は小学校としての役割を終え、教育資料や当時の授業風景を再現した展示を行う資料館となっています。

学校や地域の歴史を現代に伝える館内は、どこか懐かしさを感じるレトロな展示でいっぱい! フォトスポットとしても話題のおすすめスポットです!

旧見付学校ってどんなところ?

旧見付学校は、静岡県磐田市にある元小学校。現存する日本最古の木造擬洋風小学校校舎で、国の史跡に指定されています。

1873年、静岡県見附(現・静岡県磐田市見付)に「見付学校」として開校。その後、移転、増築、改称を繰り返し、現在の旧見付学校の姿となりました。

現在の旧見付学校は5階建ての洋館風の建物で、教育資料や学校の歴史、当時の授業風景を再現した展示などを見学することができる施設となっています。また、4階と5階は展望室になっており、旧見付学校からの眺望を楽しむこともできます。

同敷地内には同じく国の史跡に指定されている「磐田文庫」、すぐ隣には県指定文化財の本殿、市指定文化財の幣殿・拝殿のある「淡海國玉神社(おうみくにたまじんじゃ)」といった見どころもある、磐田市のシンボル的な建造物です。

旧見付学校はどこにある?

旧見付学校のある磐田市見付という場所は、磐田市のほぼ中心辺りに位置し、高速道路、一般道、駅のいずれからもアクセスしやすい場所です。旧見付学校自体も比較的わかりやすい場所にあり、徒歩圏内にいくつかバス停もあるので、どのような交通手段でも問題なく辿り着くことができるでしょう。

旧見付学校目の前にある駐車場

旧見付学校の駐車場は校舎の目の前にあります。収容台数は10台ほど。手前3台分の駐車スペースは舗装されていますが、奥の駐車スペースは未舗装です。広々とした駐車場……とはいきませんので、他の利用者のことを考えて駐車しましょう。

駐車場横にはトイレや自動販売機が設置された小さな広場もあります。ちょっとした休憩に利用できそうですね。

旧見付学校には何がある?

それでは旧見付学校内を見学させていただきましょう! 学校の周りはぐるっと一周木製の柵で囲まれているため、敷地内へは正門からしか入れません。すぐ隣には淡海國玉神社の鳥居があります。

正門から学校敷地内へ

旧見付学校入口である正門。かなり立派な門です。正門では「磐田市旧見付学校」の文字と、当時の旧見付学校を表す「第二大學區第十二番中學區 第壱番小學 見付學校」の文字を見ることができます。

正門を通過すると正面に受付の建物があります。旧見付学校は無料で入館できる施設ですが、見学前に受付が必要です。必ず受付を済ませてから館内へ進みましょう。

校舎正面に立つと、その迫力、そして150年以上も前に建てられた建造物とは思えない堂々たる佇まいに感動を覚えます。中がどうなっているのかワクワクしますね!

旧見付学校校舎一階 当時の授業風景を再現!

校舎内へは土足で入ることができないため、入口でスリッパに履き替え館内の見学スタートです!

校舎一階には、主に当時使われていた教材や教育資料などが展示されています。およそ100年前に学校としての役割を終えた旧見付学校。私が生まれるずっと前の話なのに、館内を見学しているとなぜかとても懐かしい気持ちになります。不思議です。

当時の旧見付学校周辺の風景を模して作られたジオラマなんかも展示されています。このレトロな感じがいいですね。

当時の授業風景を再現した部屋もあります。何もかも私の小学生時代と違くてびっくり! と、思いきや、「この辺は昔も今もあまり変わらないんだな……。」と感心したり。とにかく発見が多くて楽しくなります!

近づいてみると、まるで自分が授業を受けているような気分になれるのでおすすめ! 勉強は好きじゃなかったけど、ちょっとあの頃に戻りたいと思ってみたり……。

館内は基本的には自由に見学できますが、中には触れてはいけない展示もありますのでご注意ください。

一階には、浜松城に敗走する徳川家康を助けるために酒井忠次が打ち鳴らしたとされる「伝酒井之太鼓」も展示されています。見付学校開校を祝して寄贈されたものです。

旧見付学校隣接の図書館「磐田文庫」

一階入口の反対側、校舎の裏手に、現在でいう図書館のような建物「磐田文庫」があります。旧見付学校の敷地内にありますが独立した建造物で、校舎一階を抜けて行くことができる場所です。旧見付学校と同じく国の史跡に指定されています。

当時は図書館として利用されていましたが、現在は資料館として公開されており、磐田文庫についての展示や設立者である大久保忠尚についての展示が行われています。

図書館と聞くとかなり大きな建物を想像されるかと思いますが、磐田文庫は間口3間1尺(5.7m)、奥行2間1尺(3.9m)の二階建てというかなりコンパクトな造りの建物となっています。

当時はこの図書館内に5,000冊以上の和漢書が所蔵され、多くの門下生などが研究・閲覧に利用していたようです。

磐田文庫は二階建ての建物ですが、現在は二階部分へ上がることはできません。

旧見付学校校舎二階 当時の生活や教育の歴史について

校舎の二階へ上がると、学校での生活や家での勉強風景、子供たちがどのような服装で生活していたのかなど、当時の様子を垣間見ることができます。

もちろん教員側も。学校に先生は欠かせませんからね。何やら偉い方が座りそうな席。校長先生でしょうか?

館内を見学しているとこのような人形がいくつかあります。当時の様子をリアルに再現していてとてもわかりやすいのですが、思わぬところにいるとビクッとしてしまうんですよね。これはどこの資料館や博物館に行っても必ずと言っていいほどやってしまいます。対処法ありませんか?

二階には、旧見付学校ができる前、江戸時代~明治時代初期の頃の教科書なども展示されています。何を書いてあるのかはほぼわかりませんでしたが、歴史的価値の高いものだということはさすがにわかりました。旧見付学校の歴史だけでなく、学校教育の歴史についても学ぶことができます。

旧見付学校校舎三階 当時の暮らしぶりを垣間見る

校舎三階の展示はこれまでとは少し異なり、当時日常生活の中で使われていた道具の展示や、当時の暮らしぶりが垣間見える展示が行われています。郷土資料館のようなフロアですね。

三階の一角には、当時の遊びを体験できるスペースも設けられています。お手玉やめんこ、けん玉など、名前は聞いたことがあっても実際に触ったことはないという方もいらっしゃるのではないでしょうか? この機会にぜひ!

旧見付学校 謎多き校舎四階

校舎四階はベンチらしきものが二つ並べられているだけのちょっと寂しい空間です。広さも一階から三階に比べかなりコンパクトになっています。

実はこの四階、当時何に使われていた場所なのかという詳しい記録が残されておらず、謎に包まれたフロアなのだそう。一説には、校長室や応接室だったという話もあるそうですが……。

現在は謎に包まれたまま、展望室として公開されています。

旧見付学校校舎五階 太鼓楼

いよいよ旧見付学校の最上階である五階にやって来ました!

当時は現代でいうチャイムの代わりに、太鼓の音で時を知らせていました。その太鼓が置かれていたのが、この五階の太鼓楼です。現在太鼓は置かれておらず、大人数名がなんとか入れるくらいの非常にコンパクトな展望室となっています。

窓から外を見ると周囲を一望!……とまではいきませんが、眺めは良かったです! 当時は現代に比べ背の高い建物も少なかったはずなので、もっと見晴らしが良かったでしょうね。当時の景色も見てみたかったなーなんて思ったり。

最上階の見学を終えたので、来た道を戻って帰路につきましょう。校舎内のフロア移動はすべて階段。旧見付学校に限らずですが、こういった古い建物の階段はだいたい急勾配です。おまけに階段の幅も狭く、スリッパを履いての移動のため滑りやすかったりもします。十分に注意して上り下りしましょう。

旧見付学校隣接の神社「淡海國玉神社」

旧見付学校の見学に訪れた方は、隣接する「淡海國玉神社」への参拝もおすすめです。淡海國玉神社は、旧見付学校や磐田文庫と共にこの地域の発展や歴史を見守り続けてきた神社。磐田文庫の設立者である大久保忠尚が神官を務めていた神社ということもあり、旧見付学校とも密接な関係にあります。

旧見付学校の見学を終えて…

見学を終えての率直な感想は「この施設が無料なんて信じられない!」です。ボリューム的にもそうですし、内容的にも無料でいいのか心配になるレベル。展示されているものの保存状態もいいですし、館内の手入れも行き届いているように感じました。正直、もっと低クオリティで有料の施設なんてごまんとあるな……と。

昔の学校ということで、当時使われていた教材や教育資料、授業風景を再現した教室などがメインの展示ですが、学校生活以外の当時の暮らしぶりが垣間見える展示なども楽しく見学することができました。この時代を生きていたわけではありませんが、懐かしいと感じる瞬間が心地よかったです。

また、最近のレトロブームに刺さるような展示がたくさんあるので、若い方も楽しめるんじゃないかと。館内は自由に見学できますしオール写真撮影OKなので、フォトジェニックなスポットとしてもおすすめです!

館内には触れてはいけない展示物や、急勾配な階段があります。十分に注意しながら見学を楽しみましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

こちらの記事が少しでも、皆様のお出かけ時間のお役に立てれば幸いです!



旧見付学校へのアクセス

公式サイト

磐田市公式ウェブサイト|旧見付学校附磐田文庫(旧見付学校)

または

磐田市観光協会|旧見付学校

所在地

〒438-0086 静岡県磐田市見付2452-1

公共交通機関をご利用の方へ

最寄り駅はJR磐田駅、最寄りのバス停は旧見付学校(旧見付学校まで徒歩1分)です。バス停は他にも、新通町(旧見付学校まで徒歩5分)、西坂町(旧見付学校まで徒歩5分)があります。

駐車場

無料(収容台数10台、旧見付学校目の前)

入館料

無料

開館時間・休館日

開館時間9:00~16:30
休館日・月曜日(祝日または振替休日にあたる場合は開館)
・国民の祝日の翌日(土・日・月曜にあたる場合は火曜休み)
・年末年始(12月29日~1月3日)

その他ご不明な点、詳しい情報は磐田市公式ウェブサイト|旧見付学校附磐田文庫(旧見付学校)または磐田市観光協会|旧見付学校にてご確認ください。

また、こちらのブログ内でご紹介させていただいた内容は記事作成時点での情報です。必ず最新情報をお確かめの上お出かけください。

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