【山梨県立富士湧水の里水族館】森の中の水族館。ちょっと不思議な見どころをご紹介!【山梨】

静岡近県

山梨県南都留郡忍野村にある森の中の水族館、山梨県立富士湧水の里水族館(やまなしけんりつふじゆうすいのさとすいぞくかん)。主に山梨県内に生息する淡水魚を飼育・展示している、内陸県・山梨唯一の水族館です。工夫を凝らした展示方法が魅力の淡水魚水族館。中でも館内中央に設置された二重回遊水槽は迫力抜群! 大型水槽の中を所狭しと泳ぐ、大小様々な淡水魚たちを間近で観察することができます。淡水魚がメインとなっているため、海水魚メインの水族館とはひと味違った楽しみ方ができるおすすめ水族館です!

山梨県立富士湧水の里水族館てどんなところ?

山梨県立富士湧水の里水族館は、山梨県南都留郡忍野村にある水族館。森の中の小さな公園・さかな公園の敷地内に造られた、淡水魚をメインに飼育・展示した水族館で、「森の中の水族館。」と呼ばれ親しまれています。

海に面していない内陸県である山梨県内唯一の水族館で、県内に生息している淡水魚を中心に展示している施設です。海水魚や海洋生物をメインに展示している水族館は海の近くに施設を造り、海水を利用して飼育・展示を行うことが多いのですが、淡水魚をメインに扱うこちらの水族館にはその必要がなく、日本一高い山・富士山の約4分の1の標高である934mに位置しています。

館内に設置された水槽内には、透明度の非常に高い富士山の湧き水を使用しており、その透明度の高さから魚が空中を浮遊しているように見えると話題の水族館です。

また、水族館のある「さかな公園」内には、周辺の自然について学べる施設「森の学習館」や、森の中に広がる「芝生広場」などもあり、淡水魚の観察だけでなく、忍野村の自然の中で学べる遊び場にもなっています。

旅行予約サイトおすすめNo.1! お出かけなら楽天トラベルで!

山梨県立富士湧水の里水族館に行ってみよう!

まずはこちらの写真をご覧ください。山梨県立富士湧水の里水族館は、本当に森の中にある水族館なんです。偶然この場所を通りかかっても、まさかこんなところに水族館があるとは思いませんよね? 私も知らなければ絶対にスルーしていたと思います。

森の中の水族館、厳密にはさかな公園の中にある水族館なので、駐車場はさかな公園駐車場を利用します。駐車場は道を挟んで反対側にありますので、お車で向かわれる方はご注意ください。と言っても、駐車場の正面が公園入口なので、間違えてしまったり、通りすぎてしまうことはまずないでしょう。

公園入口から水族館入口までは木製の遊歩道が続きます。入口付近には透明度の高いきれいな水の張られた池があり、入館前から魚たちがお出迎え! 誘われるがまま水族館内へ進みます!

山梨県立富士湧水の里水族館 館内はどうなってる?

館内に入ると受付前からしっかり展示が! ここまだお金かかってませんが大丈夫ですか?とちょっと心配になってしまうくらいちゃんとした展示。毎月テーマごとに変わる「マンスリー水槽」という展示があるようですね。私が訪れた時は10月だったので、食欲の秋ということで「クリガニ」の展示が行われていました。

その他にも、館内マップやパンフレットが置いてあります。館内マップを手にするとワクワクが止まらなくなるのは私だけでしょうか? 一度も開かずに終わることもしばしばですが……。

チケットを購入して奥へ進むとまずはドジョウやメダカ、タナゴといった身近な池や川、田んぼなどに生息する魚たちを観察できる「水草水槽」が設置されています。身近な生き物でも展示方法次第でこんなにも楽しめるんだなーと、入館数分でとても感心してしまいました。

水草水槽のエリアから通路を進んで行くと、目の前には大きな水槽……と、その前に足元にも注目してみてください。山梨県立富士湧水の里水族館では、足元にも可愛らしい魚たちが泳いでいます。こういった遊び心、とても素敵です。

魚が空を飛んでる⁉ 「二重回遊水槽」のひみつ

通路を進み、館内メインエリアに入ると視界いっぱいに広がる大水槽! こちらが山梨県立富士湧水の里水族館最大の見どころ「二重回遊水槽」です! 正直、写真だけではその大きさや迫力を伝え切ることはできません! とにかく圧巻! 大迫力! そして感動です! 

こちらの大型水槽、内側と外側が二重に仕切られた構造になっており、内側には小型の魚、外側には大型の魚が展示されているという特徴があります。これにより一般的には難しい、大型魚と小型魚の混泳が見られるようになったわけです。

この構造での展示が成り立っているのには秘密があり、それは水槽内に使用している水が大きく関係しているらしいんです。この水槽内の水は、透明度の非常に高い富士山の湧水を使用しているのですが、もしその水が透明度の高い水でなかった場合、内側を泳ぐ魚と外側を泳ぐ魚が同じ水槽内を泳いでいるように見えることはないとのこと。つまりこの「二重回遊水槽」は、透明度の高い水でのみ成り立つ奇跡の水槽ということになりますね。

外側の水槽には大型のニジマスやイトウ、内側の水槽には小型のニジマスやマス類の稚魚など、合わせて約3,000匹の魚たちが水槽内を自由に泳ぎ回っています。目を凝らしてよーく見ないと、外側の水槽と内側の水槽の境目なんてわかりません。知らない方が素敵に見える世界もありますよね。

こちらの二重回遊水槽、実は大型のドーナツ状の構造になっているため水槽の内側が空洞なんです。そのため水槽の内側からも魚たちの泳ぐ姿を観察でき、まるで自分が水槽の中に立っているような気分も味わうことができます。

内側から見ているので、これまでとは逆に小型の魚たちが手前を泳いでいるように見えますね。自分が水槽内にいるような感覚になり、水槽とそうでない部分の境目がわからなくなります。そうなると「一体魚たちはどこを泳いでいるんだ?」と脳が混乱し、まるで大量の魚たちが空中を泳いでいるような不思議な錯覚に陥るんです。

これも透明度の高い富士山の湧水を使用しているからなのでしょうね。この不思議な感覚を体験できる水族館は他になかなかないでしょう。山梨県立富士湧水の里水族館の二重回遊水槽、特に内側からの観察がおすすめです!

アクアリウム水槽のレンタル&リース

源流から中流までの生息環境を再現「流水水槽」

次にご紹介するのは、二重回遊水槽に次ぐ大型水槽「流水水槽」。川の源流から中流までに生息する魚たちが、どのような環境で生きているかを観察できる水槽です。源流にはイワナ、上流にはヤマメやアマゴ、中流にはアユやウグイといった魚たちが生息しており、それぞれの生息環境が再現され展示されています。

写真をご覧いただいてもわかる通り、淡水魚は海水魚と比べて地味な配色の種が多く、見ていておもしろくないという印象を持たれがちです。せっかくならきれいな色をした魚を観察したり、ちょっと派手な見た目の生き物とふれあいたいと思いますよね? その気持ちもわからなくはないのですが、実は私、淡水魚のちょっと渋い見た目が好きだったりします。

淡水魚メインの水族館があまり多くない理由はいろいろあると思いますが、その中のひとつに「淡水魚ならではの魅力がなかなか万人受けしない」というのもあるんじゃないかと私は思っています。淡水魚に魅力を感じる私からするとちょっと寂しいことなんですよね。いつかこの淡水魚の魅力がもっと多くの人に伝わればいいなと、淡水魚をメインとした水族館がもっとできたらいいなと思っています!

巨大魚をくつろぎながら観察できる「横見水槽」

館内に入る前に少しだけご紹介した、水族館の外にあるきれいな水の張られた池。その池の中を館内から観察することができるんです! その水槽の名前は「横見水槽」。畳の上に座ったり、寝転びながら観察できるくつろぎ水槽です。

この横見水槽では、体長1mを優に超えるチョウザメやソウギョの泳ぐ姿を観察することができます。巨大魚たちが目の前を泳ぐ姿はかなりの迫力! 大きな魚ってかっこいいんですよね。個人的にはかなりのおすすめ展示です!

こちらの池は水族館の外からも観察できるので、館内を見終わったら外からも見てみてくださいね!

その他にもおもしろい水槽がいっぱい!

山梨県立富士湧水の里水族館には、上でご紹介した以外にも小さな水槽がいくつかあります。

富士五湖をイメージした「深みの魚水槽」には、バスやブルーギルといった魚食性の魚を展示。

湖畔のアシ原の風景を再現した「岸辺の魚水槽」には、フナやモロコなどが展示されています。

そして、展示されているのは魚だけでなく……

カエルやイモリ、ザリガニといった、水辺で生息する生き物の姿もありました。あまり動きがないので退屈に思うかもしれませんが、これがこの子たちの本来の姿。この子たちはこれでいいんです。

その他にも金魚の展示に特化したコーナーなんかもありました。もしかしたらここが館内で一番色鮮やかな魚を観察できるコーナーかもしれませんね! 

ここではご紹介しきれなかった淡水魚や水棲生物が館内にはまだまだいます! 大きな水槽だけでなく、小さな水槽内もよーく観察してみてくださいね!

魚たちの生態を学ぶことができる2階エリア

山梨県立富士湧水の里水族館には、これまでご紹介してきた魚や水辺で生きる生物の展示を行っている1階エリアのほかに、魚たちの生態などを学ぶことができる2階エリアがあるんです。淡水魚について学べる学習エリアといったところですね。

主な学習方法としては、パソコンを使って魚に関する学習ができる「ブラウジングコーナー」、顕微鏡を使ってプランクトンや水生昆虫を観察できる「マイクロアクアリウムコーナー」などが設けられています。

その他、期間限定展示や稚魚を観察できる展示などもあり、ファミリーや友人同士で楽しく学べるエリアとなっています。

2階エリアにはシアターホールもあり、魚たちの生態や生息環境を紹介する映像が流れている……はずなのですが、私がこの場所を訪れた時は時間外だったのか、スクリーンに映像が流れていませんでした。上映時間は15分ほどのようです。

2階エリアには屋外デッキに続く扉があり、青空の下、亀池にいるカメを観察できたりもします。そしてここは森の中の水族館。空気がとても澄んでいます。木々に囲まれた空気のきれいな屋外デッキで、ゆったりとした時間を過ごすという楽しみ方もアリかもしれませんね。

2階エリアにも山梨県立富士湧水の里水族館ならではの魅力がたっぷり詰まっています! ぜひ2階エリアにも足を運んでみてくださいね!

山梨県立富士湧水の里水族館以外の施設もご紹介!

冒頭でも少しご紹介しましたが、山梨県立富士湧水の里水族館のある「さかな公園」内には、「森の学習館」や「芝生公園」といった施設が併設されています。こちらの記事では山梨県立富士湧水の里水族館をメインでご紹介していますが、その他の施設についても少しだけ触れさせていただきます。

忍野村の自然について学べる施設「森の学習館」

さかな公園の入口から水族館を越え、さらに西へ進んで行くと見えてくるのが「森の学習館」。すぐ横にきれいな小川の流れる、“自然の中の学習館”といった雰囲気を持つ素敵な建物です。

木のぬくもりが溢れる素敵な館内では、忍野村に生息する動植物や忍野村の歴史について学ぶことができます。館内は様々な木のにおいで溢れていて、まるで本物の森の中にいるよう! スタッフさんも数名いるので、疑問に思ったことなどを質問して忍野村の森について理解を深めることもできます。水族館とはまた違った雰囲気で楽しめる場所なので、ぜひ「森の学習館」にも足を運んでみてくださいね!

森の中に広がる「芝生公園」

森の学習館のさらに西側には、遊具や池での観察が楽しめる「芝生公園」が広がっています。観察池やじゃぶじゃぶ池、休憩スペースの他にも、ザイルクライミングやローラー滑り台といった遊具もある、公園らしい公園です。

この日はちょうど小学生の遠足?野外学習?の日だったらしく、たくさんの小学生が元気に走り回っていました。そうなるとカメラを向けるのがなかなか難しい……ということで、人が少ないところだけ。

こちらの芝生公園、かなり広めの公園なので水族館や森の学習館を見学した後の小休憩や自然観察の場としても利用できそうです。お子様連れのファミリーなんかには特におすすめですね!

山梨県立富士湧水の里水族館に行ってみて…

本当におすすめの水族館です! 淡水魚がメインなので好みは分かれるかもしれませんが、工夫を凝らした展示方法がとても魅力的な水族館だと思います! それもやはり、透明度の高い富士山の湧水を使用してるからこそなせる業なのでしょう。これだけ楽しめるのに入館料が安いのも魅力的! 個人的には、かなり上位に入るおすすめ水族館です!

また、水族館だけではなく、森の学習館や芝生公園といった周辺の自然に触れて学べる施設が併設されていることも大きな魅力だと思います。さかな公園を訪れるだけで、水辺の生き物や森に生息する動植物への理解を深められるので、小さなお子様にとっては貴重な学習の場にもなるでしょう。

ゆっくりと過ごすこともできる公園なので、行き先に困ったらとりあえずさかな公園を目指せばその日はなんとかなりそう! ご家族でのお出かけ、友人同士での旅行の目的地、カップルのデートスポットとシーンを選ばずに楽しめる場所です! 静岡や山梨、富士山周辺を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてくださいね!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

こちらの記事が少しでも、皆様のお出かけ時間のお役に立てれば幸いです!

富士湧水の里水族館へのアクセス

公式サイト

森の水族館。山梨県立富士湧水の里水族館

所在地

〒401-0511 山梨県南都留郡忍野村忍草3098-1

公共交通機関をご利用の方へ

最寄り駅は富士急行富士山駅、最寄りのバス停はさかな公園(山梨県立富士湧水の里水族館まで徒歩3分)です。

入館料

大人420円
小中学生200円
幼児
(乳児、未就学児)
無料

駐車場

無料

収容台数 約100台

営業時間

7月~9月9:00~18:00
10月~6月9:00~17:00

休館日 火曜日(祝日の場合は翌日)、12月30日~1月1日

その他ご不明な点、詳しい情報は山梨県立富士湧水の里水族館公式サイトにてご確認ください。また、こちらのブログ内でご紹介させていただいた内容は記事作成時点での情報です。必ず最新情報をお確かめの上お出かけください。

タイトルとURLをコピーしました