戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館は、沼津市戸田の海沿いに位置する、造船技術と深海生物という二つのテーマを併せ持つユニークな博物館です。
江戸時代の造船史を伝える資料と、駿河湾の深海に生息する貴重な生物標本が並び、知的好奇心を刺激してくれます。規模は小さいながら内容が充実しており、家族連れや学習目的の訪問にもぴったりです。
この記事では、戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館の概要や見どころ、展示内容、アクセスや駐車場情報まで詳しく紹介します。
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館ってどんなところ?

戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館は、静岡県沼津市戸田の海岸沿いに建つ、海と船の歴史をテーマにした博物館です。江戸時代末期、ロシアとの交流をきっかけに日本初の洋式帆船「ヘダ号」が建造された地として知られ、造船のまち・戸田の歴史を今に伝えています。
館内は「造船資料館」と「深海生物館」の2つのエリアに分かれ、それぞれ異なる視点から海の魅力に触れることができます。
造船郷土資料館では、幕末期の造船技術を再現した模型や、ヘダ号建造の記録、当時の工具・資料などを展示。和船から洋船への転換期における日本の技術発展を知ることができます。
一方、隣接する駿河湾深海生物館では、水深1000メートルを超える駿河湾に生息する希少な深海生物の標本や映像資料を紹介しており、科学的にも興味深い内容が並びます。
現在は、地域の学習施設や観光スポットとして多くの人が訪れ、子どもから大人まで海と歴史を楽しく学べる場となっています。
戸田港を望む立地も心地よく、散策やドライブの途中に立ち寄るのにもぴったり。地元の海洋文化を身近に感じられる、沼津の穴場スポット的な博物館です。
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館へのアクセスと駐車場情報

博物館のすぐそばには、来館者専用の無料駐車場が用意されています。普通車は数十台収容でき、平日は比較的空いていますが、休日や観光シーズンには混み合うこともあります。
御浜岬の先端付近という立地で、近くには海水浴場やフォトスポットとしても人気の神社があり、合わせて立ち寄る方にも便利です。
公共交通機関を利用する場合は、伊豆箱根鉄道「修善寺駅」から戸田方面行きのバスに乗車し、「戸田」停留所で下車します。乗車時間はおよそ50分ほどで、終点の停留所からは徒歩30分ほどかかりますので、体力に自信のない方はタクシーを利用しましょう。戸田停留所から博物館までは車で5~10分ほどです。
周囲には観光駐車場や休憩スペースも整備されており、周辺散策を組み合わせた観光にも向いています。特に夏季や連休時は戸田エリア全体が賑わうため、時間に余裕をもって訪れるのがおすすめです。
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館の見どころ

戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館には、造船の歴史を伝える展示と、駿河湾の深海生物をテーマにした展示の2館が併設されています。どちらも戸田の海と深い関わりを持ち、地域の誇りと自然の神秘を同時に感じられるのが魅力です。
ここでは、それぞれの見どころを紹介します。
戸田造船郷土資料博物館

戸田造船郷土資料博物館は、幕末にロシア軍艦の漂着をきっかけに始まった「ヘダ号」建造の歴史を中心に、戸田が果たした国際的な役割を紹介する資料館です。
1854年、ロシアのプチャーチン提督率いるディアナ号が安政の大地震による津波で沈没した際、地元の船大工と協力して代替船「ヘダ号」を建造したという史実が残されています。
館内には当時の設計図を再現した模型や工具、造船に関する貴重な資料が並び、近代造船の黎明期を知ることができます。
歴史ファンや造船技術に興味のある方には特におすすめの場所ですが、一部撮影禁止の展示もあるためご注意ください。
駿河湾深海生物館

併設の駿河湾深海生物館では、日本一の深さを誇る駿河湾に棲む多様な深海生物を紹介しています。
展示室には、メンダコやオオグソクムシなど、普段は見ることのできない生物の標本や映像資料が充実。深海探査で撮影された映像や、海洋研究の成果も展示されており、科学的な興味をそそる内容になっています。
館内標本は約150種300点以上と豊富で、子どもから大人まで楽しめる展示構成です。家族連れにも人気のエリアであることがわかります。
このように、2つの館が一体となって「戸田の歴史」と「駿河湾の自然」を伝えている点が最大の魅力です。静かな港町の雰囲気とともに、知的好奇心を満たす時間を過ごせます。
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館周辺の立ち寄りスポット
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館を訪れたあとは、その周辺にも足を延ばしてみてください。近隣には、歴史や自然に触れられる魅力的なスポットが点在しています。
ここでは、特に徒歩圏内で立ち寄りやすいおすすめの場所をご紹介します。
諸口神社
博物館から歩いてすぐの場所にある諸口神社は、戸田港を見守るように鎮座する地域の守り神です。境内からは海を望むことができ、静かな港町らしい穏やかな雰囲気に包まれています。参拝のあとに博物館へ向かうルートもおすすめです。
▼諸口神社の詳しい情報については、別記事でご紹介していますのであわせてご覧ください。
御浜海水浴場


博物館のすぐそばに広がる御浜海水浴場は、夏には海水浴客でにぎわう戸田を代表するビーチです。透明度の高い海と穏やかな波が特徴で、天気の良い日には富士山を望む絶景スポットとしても知られています。博物館の見学後に海辺を散策すれば、港町らしい開放感を満喫できます。
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館はこんな方におすすめ!


戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館の魅力はさまざまですが、特にこんな方にぴったりです。訪れる際の参考にしてください。
- 造船の歴史や技術に興味がある方
- 駿河湾の深海生物に興味がある方
- お子様連れで楽しめる博物館をお探しの方
- 写真撮影や観光記録を楽しみたい方
- ゆったり館内や港町の雰囲気を味わいたい方
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館を訪れる際の注意点


快適に戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館を楽しむために、事前に知っておくと安心な注意点をまとめました。訪れる前にチェックしておきましょう。
- 館内には観賞専用の展示があるため注意
- 一部撮影禁止エリアがあるため注意
- 深海生物コーナーは暗所が多いため注意
- 駐車場は週末や観光シーズンに混雑する可能性あり
- 小さなお子様や高齢者は階段や段差に注意
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館の基本情報・アクセスまとめ
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館を訪れる際に役立つ基本情報とアクセス方法をまとめました。お出かけ前にぜひチェックしてください。
公式サイト
沼津市オフィシャルウェブサイト|戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館ページ
所在地・公共アクセス
静岡県沼津市戸田2710-1
公共交通機関でのアクセス方法
伊豆箱根鉄道「修善寺駅」から戸田方面行きのバス(約50分)→「戸田」停留所から徒歩(約30分)またはタクシー(5~10分)
駐車場情報
駐車場あり:数十台/無料
周辺にも多数の駐車スペースあり
※海水浴シーズンは有料
入館料
| 大人 | 200円 |
| 小・中学生 | 100円 |
| 団体 (20名以上) | 2割引 |
開館時間・休館日
| 開館時間 | 9:00~16:30 |
| 休館日 | 水曜日・祝日の翌日・年末年始 |
その他ご不明な点、詳しい情報は沼津市オフィシャルウェブサイト|戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館ページにてご確認ください。
また、こちらのブログ内でご紹介させていただいた内容は記事作成時点での情報です。必ず最新情報をお確かめの上お出かけください。
おわりに
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館は、幕末の造船技術や希少な深海生物の展示が魅力の静岡・沼津を代表する観光スポットです。気軽に館内見学や深海生物観察が楽しめ、歴史や自然に触れたい方、家族で学びながら楽しみたい方にもぴったりですよ。
ぜひ次の旅行の目的地候補に入れてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。こちらの記事が少しでも、皆様のお出かけ計画のお役に立てれば幸いです。







