【歴史情緒を歩く時間】ペリーロード(伊豆・下田)現地レポート|歴史背景・見どころ・アクセス情報

入場料1,000円以下

ペリーロードは、静岡県下田市の中心部に位置する歴史ある石畳の小径です。幕末、黒船で来航したマシュー・ペリー一行が港から交渉の場である了仙寺へ向かって歩いた道として知られ、往時の港町・下田の風情が今なお残されています。

石畳と柳並木、伊豆石やなまこ壁の家並みを眺めながら散策でき、気軽に歴史と街歩きを楽しめる点も魅力です。

この記事では、ペリーロードの歴史背景や見どころ、散策の楽しみ方、アクセス情報まで詳しく紹介します。

ペリーロードってどんなところ?

平滑川沿いの石畳の散策路

ペリーロードは、静岡県下田市の旧市街地にある石畳の散策路で、平滑川沿いに伸びる約400メートルほどの道です。この道が「ペリーロード」と呼ばれるようになった背景には、1854年にペリー提督が日米和親条約締結のため、下田港から交渉場所の了仙寺へ向かった際、このルートを通ったと伝わる歴史があります。

周辺には江戸時代から明治・大正期にかけて建てられた建物が多く残り、なまこ壁や伊豆石造りの建築を見ることができるのが特徴です。当時の港町の面影が色濃く残り、歴史的景観が整備されているエリアでもあります。

現在のペリーロードは、古民家を活用したカフェや雑貨店、土産処が点在し、散策と合わせて立ち寄りながら過ごせるエリアとなっています。季節や時間帯によって雰囲気が変わり、特に夕暮れ時にはガス灯が灯り、昼間とは違う落ち着いた景色が広がるのも魅力です。

ペリーロードへのアクセスと駐車場情報

駐車場近くにある「ペリー艦隊来航記念碑」

ペリーロードには専用の駐車場がありません。車で訪れる場合は、周辺にある市営や民間のコインパーキングを利用する形になります。

徒歩数分の場所におすすめの駐車場がありますが、週末や観光シーズンは満車になりやすいので、少し早めに訪れると安心です。場所はペリーロード西側、ペリー艦隊来航記念碑のすぐ近くです。

公共交通機関の場合、最寄りの伊豆急下田駅から徒歩約15分。バスを使わず歩ける距離で、駅前から案内板も設置されているため迷いにくいルートです。

川沿いを歩けるルートもあるため、移動そのものが観光の一部になるのも魅力。景観を楽しみながらアクセスできる点が特徴です。

路地や散策路は幅が狭く、観光シーズンは人通りが多くなります。ベビーカーや大型荷物の場合は、やや不便を感じる場面があるかもしれません。混雑を避けたい場合は午前中の訪問が比較的歩きやすく、写真撮影もスムーズです。

ペリーロードの見どころ

川沿いに建つ古民家とガス灯

ペリーロードは川沿いに柳が揺れ、石畳の路地に歴史ある建物が並ぶエリアです。全体として落ち着いた雰囲気が漂い、散策しながら写真を撮ったり、カフェでひと休みしたりと、ゆったりと過ごせる空気感があります。歴史背景と町並みの美しさが融合し、「歩くこと自体が観光」になるのが魅力です。

ここでは、散策中に特に印象に残る見どころをご紹介します。

平滑川(ひらなめがわ)と柳並木の風景

平滑川と柳の木

ペリーロードに沿って流れる平滑川は、静かで穏やかな水面が特徴です。季節によって川辺の雰囲気が変わり、春は新緑、夏は深い緑、秋は夕暮れが似合い、冬は澄んだ空気が景色を引き締めます。

柳の枝が水面に届くほど垂れ、時間帯によって影の落ち方が美しく変化するのも魅力。歩いているだけで風情を感じられます。

実際に川沿いを歩いてみると、レトロな町並みの中心をこの川が流れているからこそ生まれる景色なのだと実感しました。思わずカメラを向けたくなるような魅力があります。

なまこ壁の建物と古い町並み

なまこ壁の建物と石畳の道

ペリーロードの象徴ともいえるのが、白く盛り上がった漆喰の目地と黒い瓦を組み合わせた「なまこ壁」の建物です。江戸末期〜明治期の面影を残しており、耐火性と装飾性を兼ね備えた当時の工法が現在まで受け継がれています。

落ち着いた色合いと石畳の風景が調和し、写真映えするスポットとして人気。観光案内でもよく使用される景観のため、まち歩きのスタート地点としても印象に残りやすい場所です。

古民家が建ち並ぶ通りになまこ壁の建物が点在することで、ペリーロードならではの景観が生まれているように感じました。同じなまこ壁でも、建物ごとに模様や質感が異なり、見比べながら歩くのも楽しかったです。

ペリーロードにはこんな楽しみ方も

川沿いに建つ古民家カフェ

ペリーロードの散策では、景観や歴史を楽しむだけでなく、周辺に点在する小さな寄り道スポットに立ち寄ることで、旅の密度がぐっと増します。

古民家を改装したカフェや雑貨店が点在し、外観は歴史情緒を残しつつ、店内は現代的で落ち着いた雰囲気が広がります。地元作家の作品やオリジナル雑貨など、旅先ならではのアイテムと出会えることもあり、歩きながら小さな発見を重ねられるのも魅力のひとつです。

また、ペリーロードの終点である「了仙寺」は、ペリー来航ゆかりの寺として知られ、幕末史に触れられる展示や静謐な空気が広がっています。境内には「MoBS 黒船ミュージアム」も併設されており、日米交渉や黒船来航に関する資料が多角的に展示され、街並みだけでは伝わりきらない歴史の背景を補足できます。

散策の途中で寄り道しながら巡ることで、ペリーロードの魅力をより立体的に感じられる時間になりました。

ペリーロード周辺の立ち寄りスポット

ペリーロードを訪れたあとは、徒歩圏内で楽しめる周辺スポットにも足をのばしてみてください。歴史ある港町ならではの景観や体験スポットが集まり、散策とあわせて巡ることで、より深く下田の魅力に触れられます。

ここでは、特に立ち寄りやすい2つのスポットを紹介します。

下田港周辺エリア

黒船モチーフの遊覧船

ペリーロードから徒歩圏内に位置する下田港は、港町らしい景色が広がるエリアです。道の駅「開国下田みなと」では、地元食材を使った食事や海産物のお土産が楽しめるほか、館内には観光案内所もあり旅の拠点にもなります。

さらに、黒船をモチーフにした遊覧船が運航しており、港から海上へ出ることで町並みや周囲の風景を違った角度から眺められるのが魅力。潮風を感じながら楽しむクルーズ体験は、街歩きとはまた違う視点で下田を楽しませてくれます。

なまこ壁の町並み

下田市各所で見られるなまこ壁の町並み

白と黒のコントラストが美しい「なまこ壁」が連なるエリアは、下田の歴史を象徴する景観のひとつ。ペリーロード以外の場所でも見られます。

写真映えするスポットが多いため、散策や撮影を楽しみたい方にもぴったり。古くからの町並みがそのまま残るエリアなので、ペリーロードとセットで巡ると、より下田らしい風情を感じられます。

ペリーロードはこんな方におすすめ!

ペリーロードすぐの港風景

ペリーロードの魅力はさまざまですが、特にこんな方にぴったりです。訪れる際の参考にしてください。

  • 歴史や開国史に触れたい方
  • 町歩きや路地散策を楽しみたい方
  • 古民家カフェ巡りをしたい方
  • 写真映えスポットをお探しの方
  • 伊豆・下田の情緒をゆっくり味わいたい方

ペリーロードを訪れる際の注意点

ペリーロード近くの住宅街

快適にペリーロードを楽しむために、事前に知っておくと安心な注意点をまとめました。訪れる前にチェックしておきましょう。

  • 周辺は住宅地なので観光マナーを守って
  • 週末や大型連休は混雑するため早めの到着を
  • 撮影マナーを守って
  • 営業時間は各店舗ごと異なるため事前にチェックを
  • 小さなお子様連れの方は川への転落等注意

ペリーロードの基本情報・アクセスまとめ

ペリーロードを訪れる際に役立つ基本情報とアクセス方法をまとめました。お出かけ前にぜひチェックしてください。

公式サイト

下田市公式ウェブサイト

所在地・公共アクセス

静岡県下田市三丁目

公共交通機関でのアクセス方法

伊豆急行「伊豆急下田駅」から徒歩約15分

駐車場情報

専用駐車場なし

ペリーロードの最寄り駐車場は、「ペリー艦隊来航記念碑」のすぐ近くに2か所あります。いずれも1回あたり500〜600円程度で利用可能でしたが、料金は変動する場合があります。お出かけの際は、最新の情報をご確認ください。

入場料

無料

散策可能時間

散策自由(終日開放)

その他ご不明な点、詳しい情報は下田市公式ウェブサイトにてご確認ください。

また、こちらのブログ内でご紹介させていただいた内容は記事作成時点での情報です。必ず最新情報をお確かめの上お出かけください。

おわりに

ペリーロードは、幕末の歴史を感じられる街並みや川沿いのノスタルジックな風景が魅力の、下田エリアを代表する散策スポットです。気軽に歩いて楽しめる距離感で、歴史ある町並みや情緒ある景観をゆったり味わいたい方にもぴったりですよ。

ぜひ次の旅行の目的地候補に入れてみてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。こちらの記事が少しでも、皆様のお出かけ計画のお役に立てれば幸いです。

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