静岡県焼津市にある”海の神社”、那閉神社(なへじんじゃ)。古来より多くの漁業関係者や釣り人から愛されてきた、波の音が聞こえる由緒正しき神社です。大漁祈願や海上安全といった海に関するご利益があるとして知られる那閉神社。そのお守りは近年SNSでも話題! 日本全国の釣り人や神社好きの間では、密かに那閉神社のお守りブームが巻き起こっているという噂も!?
那閉神社ってどんなところ?
御祭神は大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)と事代主大神(ことしろぬしのおおかみ)。
社伝によると、509年に物部氏の勧請により創祀された神社で、当初は海中にある神の岩に祀られ、後に当目山(虚空蔵山)に遷されたとされています。虚空蔵山の山裾に鎮座しているため「虚空蔵さん」(こくぞうさん)とも呼ばれているようです。当時は社殿もなく、山そのものが御本殿だったようですね。
延喜式神名帳に記載されている式内社で、昔から大漁や海上安全といった海に関係したご利益のある神社として知られています。その他にも、商売繁盛、五穀豊穣、良縁成就、学業成就といったご利益もあるようです。
ちなみに延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)とは、当時国がお祀りすべきと定めた神社が記載された書籍で、ここに記載されている2,861社のことを式内社、または延喜式内社と呼びます。主な式内社を一部挙げると……
・伊勢神宮(三重県)
・伏見稲荷大社(京都府)
・出雲大社(島根県)
・厳島神社(広島県)
静岡県内だと……
・三嶋大社(三島市)
・富士山本宮浅間大社(富士宮市)
などがあります。
誰もが一度は耳にしたことがあるような有名な神社ばかりですね! 今回ご紹介する那閉神社もこれらと同じ式内社ということになります。
特別大きな神社というわけではありませんが、すぐ近くに海のある独特な空気感の流れる神社です。
那閉神社でお詣りしよう!
那閉神社は、焼津市北側にある浜当目海岸、浜当目海水浴場近くにある神社です。境内からも波の音が聞こえるほどの距離に海がありますので、浜当目海岸、浜当目海水浴場を目指して向かうとわかりやすいと思います。
神社周辺は道幅が狭いため注意!
那閉神社はすぐ横に駐車場があるのですが、神社周辺の道はかなり狭くなっています。場所によっては車が行き違えないほどの狭さなので、お車で向かわれる方はご注意ください。駐車場の収容台数は4~5台といったところでしょうか? ちなみに駐車場の後ろにあるのは宮司さんのお宅です。
那閉神社前の道を東に進んで行くと、浜当目海岸公園へ辿り着きます。駐車場がいっぱいだったり、狭い道を運転するのが苦手な方はこちらの駐車場を利用するのもありですね! 海岸沿いにある駐車場で、かなりの収容台数があります。こちらの駐車場から那閉神社までは徒歩3分ほどです。
浜当目海岸公園の駐車場にはトイレもあります。夏場は多くの海水浴客などで賑わう場所のようなので、公園利用者さんたちの迷惑にならないよう利用しましょう。那閉神社の駐車場ではないことをお忘れなく。
那閉神社境内はどんな感じ?
すぐ裏には虚空蔵山、数分歩けば浜当目海岸。そんな那閉神社の境内の様子をご紹介します!
那閉神社入口はこんな感じです。あまり大きな神社ではありませんが立派な鳥居もあり、とても雰囲気のある神社だと思いました。
鳥居をくぐるとすぐ左側には手水舎があります。残念ながら水は流れていませんでしたが、劣化具合からかなり古くより使われているものだと感じました。
那閉神社の境内にあるものをよく見ると、その長い歴史を感じることができます。おそらくですが、1500年以上続く長い歴史、そして海からの潮風により劣化が進んでいるのだと思われます。私はこういった古さの中に、歴史やその土地特有の雰囲気が詰まったような場所が大好きなので、境内に足を踏み入れてすぐにテンションが上がりましたね!
それではお詣りするために拝殿へ向かいましょう! 那閉神社は入口から3つの鳥居をくぐって拝殿へ向かいます。参道を歩いている時って神聖な気持ちになれていいですよね! ちなみに参道の真ん中は神様の通り道ということで、端を歩くのが習わしとされていますが、参道の幅が広くない場合は無理に端を歩く必要はないようです。参拝に来て転んで怪我でもしてしまっては元も子もありませんからね。
那閉神社の拝殿はこんな感じです。
拝殿前には事代主大神すなわち恵比寿様と、大国主大神すなわち大黒様の姿が! こちらのお二方が御祭神ということで、大漁満足、海上安全、商売繁盛、五穀豊穣、良縁成就、学業成就などといったご利益のある神社とされています。
拝殿やお賽銭箱はかなりシンプル! こういうところも好きなんですよね……。那閉神社はいろいろと私に刺さりました! 参拝を済ませたら境内をもう少し見て回りましょう!
3つの摂末社
拝殿の左奥には稲荷神社があります。御祭神は保食神。商売繁盛、金運上昇などのご利益があります。
拝殿の右奥には青木神社、津島神社があります。青木神社の御祭神は須藤左門大明神。津島神社の御祭神は須佐之男命で、厄除け、縁結びなど多くのご利益があるとされています。
摂末社ではありませんが、拝殿の後ろには那閉神社本殿もあります。当然立ち入ることはできません。
那閉神社に行くべきもうひとつの理由!
ここまで境内の様子やご利益などについてご紹介してきましたが、那閉神社にはもうひとつおすすめしたいポイントがあります! それがこちら!
「大漁釣守」! SNSでも話題になった、大漁を祈願したお守りです! 「大漁釣守」にはカツオ、イカ、タイのほかに、タチウオやブリ、アジなどといった体数限定のものもあります。体数限定のものは頒布数に達すると授与終了となる場合もあるので、お目当てのお守りがある方はお早めに!
ちなみにこちらの写真のお守りはカツオとタチウオです。私はたまにですが釣りをするので、おひとついただきました。それと知り合いに漁師がいるのでプレゼントしたところ、とても喜んでくれました!
「大漁釣守」は境内にある社務所でいただくことができますが、神職の方が社務所におられない場合は那閉神社すぐ横の宮司さんのお宅で授与することができます。
私が那閉神社を訪れた時も社務所にはこのようなお知らせが置いてありましたので、お隣の宮司さんのお宅でお守りをいただきました。お忙しい中にも関わらず快く対応してくださいました。
那閉神社ではお守りの郵送による授与も行っています。詳しくは那閉神社公式サイトにてご確認ください。
那閉神社への参拝を終えて…
独特な雰囲気のある素敵な神社でした! 境内でも波の音が聞こえる、”海の神社”という印象を強く受けました。大漁、海上安全を願う神社というのもうなずけます。目立たない場所にあり、特別大きな神社でもないので、知る人ぞ知る神社という感じも私個人としてはおすすめポイント! もっと早く那閉神社の存在を知りたかったですね。
そして何よりお守り! 「大漁釣守」は釣り人や海でお仕事をされてる方はもちろん、そうでない方も持っていたいと思うような素敵なデザインのお守りですよね! 「大漁釣守」以外のお守りにも魚がデザインされていたりしますので、那閉神社を訪れた際には絶対に社務所へ立ち寄ってから帰りましょう! もちろん参拝も忘れずに。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
こちらの記事が少しでも、皆様のお出かけ時間のお役に立てれば幸いです!
那閉神社へのアクセス
公式サイト
所在地
公共交通機関で向かわれる方は、JR焼津駅前バス停よりしずてつジャストライン自主運行焼津循環へ乗車、虚空蔵尊入口バス停で下車してください。バス停から徒歩10分ほどで那閉神社へ到着しますが、バスの本数は多くありませんので、お出かけ前にご確認ください。
駐車場
那閉神社横 | 4~5台ほど | 道幅が狭い | |
浜当目海岸公園駐車場 | 20台以上 | 海沿いの駐車場、神社へは徒歩3分ほど | 地図 |
拝観料
無料
参拝可能時間、社務所受付時間
24時間参拝可能
社務所受付時間 9:00~17:00
その他ご不明な点、詳しい情報は那閉神社公式サイトにてご確認ください。