静岡県浜松市にある神秘の鍾乳洞、竜ヶ岩洞(りゅうがしどう)。全長1,000メートルを超える東海地方最大級の天然洞窟を探検できる、浜松の人気観光スポットです。
約2億5千万年前に形成されたと言われる洞内は、幻想的な鍾乳石や地下の滝など、自然が創り出した神秘の世界。年間を通して気温は約18度と一定しており、夏は涼しく冬は暖かい、まさに天然のエアコン洞窟です。
家族連れやカップル、自然が好きな方にもおすすめな人気スポット・竜ヶ岩洞の見どころやアクセス、楽しみ方をご紹介します。
竜ヶ岩洞ってどんなところ?
竜ヶ岩洞は、およそ2億5千万年前の地層といわれる秩父古生層の石灰岩地帯に形成された、東海地方最大級の鍾乳洞です。一般公開されているのは400mほどですが、総延長は1,000m以上もあるとされています。
洞内は年間平均気温18℃。夏は涼しく、冬は暖かい、どの季節に訪れても快適な地底探検を楽しむことができます。天候に左右されないのも魅力のひとつですね。
竜ヶ岩洞には駐車場はもちろん、売店や資料館、休憩所なども設けられているので、洞内見学の余韻に浸りながらゆったりとした時間を過ごすこともできます。売店にはここでしか手に入らないお土産なども販売されていますので、ぜひお帰り前に覗いてみてくださいね!
竜ヶ岩洞はどこにある?

浜松市の観光スポットといえば、浜名湖周辺や駅周辺に多いイメージが強いかと思いますが、竜ヶ岩洞はそんな観光の中心地からは少し離れた山の麓にある観光スポットです。
もちろん公共交通機関でもアクセスできますが、どちらかと言えば車でのアクセスの方が何かと便利な場所かもしれません。


竜ヶ岩洞入口から徒歩数分のところに大きな駐車場が設けられています。乗用車500台、バス25台収容可能。駐車場には売店もあるので、ちょっとした休憩にも利用できますね。
竜ヶ岩洞で洞窟探検体験!

駐車場に車を駐めたら早速洞窟探検へ向かいましょう! 竜ヶ岩洞へ入るにはチケットが必要です。入口横の案内所兼チケット売り場でチケットを購入してから入口へ。その他困ったこと・疑問点などあれば案内所を利用しましょう。

竜ヶ岩洞の入口は薄暗い地下道のようなつくり。ここから約400mの洞窟探検が始まります! ワクワクしますね!


少し進むとコウモリの顔ハメや本物のコウモリが展示されているケージがあります。洞窟と言ったらコウモリの住処というイメージ強いですよね。天然洞窟である竜ヶ岩洞にもコウモリが生息しており、マスコット的な存在なんだとか。

入口から数メートル進むと周囲はガラリと一変! 人工的に造られた地下道のような通路から、ごつごつとした岩肌の天然洞窟らしい岩のトンネルに変わります。だんだん洞窟探検っぽくなってきましたね!


洞内は歩きやすいよう通路が整備されていますが、道幅が狭かったり坂道になっていたり、足元が薄暗く見えづらいところもあります。手すりや岩肌をうまく活用しながら安全第一で洞内を見学しましょう。
また、一般公開されている場所にも、一部立入禁止の区域や触れてはいけない展示があったりします。洞内の注意事項を確認し、ルール・マナーを守って見学しましょう。

天然洞窟である竜ヶ岩洞の洞窟内には、本当に自然にできたものなの?と驚いてしまうような見どころが多数あります。そんな洞内の見どころをいくつかピックアップしてご紹介します。
まずは入口から進むこと約80m。「登竜門(とうりゅうもん)」と呼ばれる場所です。みなさんもご存じの「出世や成功のための関門」を意味する言葉が名付けられています。
説明書きによると、どうやらこの場所は「受験合格」「大願成就」「縁結び」のご利益があるパワースポット。この場所を通るとそれらの願いが叶うとされています。登竜門を通る際の手順も記されていましたので、そのルールに則ってチャレンジしてみたのですが……

せっっっま!! 竜ヶ岩洞の登竜門、めちゃくちゃ狭いです! 大人一人がギリギリ通れるかどうかくらいの幅しかありません。高さもないので屈みながら進むことしかできない……。大柄な方にはキビシイかもしれませんね。
まあ登竜門と名付けられた場所ですから、狭き門ということでしょう。この道を進んだ先に成功があるのだとすれば、そんな簡単な道のりなわけありませんよね。興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。ケガには気をつけて。


見どころとは少し違うかもしれませんが、洞内には小さな池のような水溜まりがいくつも点在しています。これらは洞窟の天井や壁から染み出てくる地下水などが溜まってできたものなのですが、不思議なことにその小さな水溜まりをこの場所で見ると、なぜかとても神秘的なものに思えてくるんです。
そんな神秘的な光景を創り出す地下水、実は洞内を見学している私たちの頭上にもぽたぽたと落ちてきます。日や場所によって垂れてくる水の量に差はあるようですが、多いところでは結構しっかり濡れるくらいの量です。
この水滴により通路が濡れて滑りやすくなっている場合もあるので注意しましょう。ご自身も濡れる可能性があることを頭に入れて訪れるのがおすすめです。


竜ヶ岩洞に生息する洞穴生物も見どころ(?)のひとつ! 洞穴生物について書かれた説明板も設けられています。中にはなかなかお目にかかれない珍しい生物もいるようなので、遭遇したらラッキーかも! しかし、洞穴生物はコウモリや虫類が中心なので苦手な方は遭遇しないことを祈りましょう。
ちなみに私は人間以外の生物と遭遇することはありませんでした。残念です。

洞内には変わった形の鍾乳石がいくつもあります。その中のひとつ「ヘチマフローストーン」はその名の通り、ヘチマの実そっくりな形をした鍾乳石です。
洞内で見られる鍾乳石はもちろんすべてが自然に形成されたもの。自然の力って神秘的ですよね。地底世界は神秘に溢れています。

洞内を3分の1進んだあたりにある大きな岩盤は「びょうぶ岩」と呼ばれるものです。この巨大な岩盤の間を通路が通っています。ここも竜ヶ岩洞の見どころのひとつです。


これまでご紹介してきた見どころもそうでしたが、竜ヶ岩洞では見どころとなる鍾乳石や地形がわかりやすいようライトアップされています。おかげで天然洞窟ならではの魅力を余すことなく堪能でき、細部までじっくりと観察できるんです。
照明のおかげでより神秘的な光景に見えている部分もありますが……。

薄暗い通路や岩肌の写真ばかりで代わり映えしないように感じるかもしれませんが、実際はエリアごとに岩壁の感じが違っていたり、照明の色を変えていたりするので、洞内にいる間飽きのようなものは感じませんでした。
家に戻ってその日撮った写真を整理していると毎回思うのですが、やはりこういうところはその場所の空気感が大事なんです。写真や文字だけじゃ伝わらないものが必ずあります。みなさん行きましょう、竜ヶ岩洞。
次、行きます。

一般公開されている400mの丁度折り返し地点あたりには「長寿の泉」という見どころがあります。
名前的には飲めば健康になりそうな泉ですが、注意書きにもあるよう、ガブ飲みしても長寿にはならないようです。むしろ短命に。手を入れたり物を投げ込むことも禁止されています。


さあ、やってきました! 竜ヶ岩洞内にいくつも点在する見どころの中でも一、二を争う必見スポット「黄金の大滝」! 天然洞窟の中を流れ落ちる神秘の滝です。
天井から降り注ぐ落差30mの大滝はまさに圧巻! 地底の神秘が生んだ癒しのパワースポットです。
滝を囲むように階段が設けられているのですが、その距離数センチ! 間近というか、ほぼゼロ距離で滝を堪能できます。場所によっては普通に濡れますので、濡れたくない方はできるだけ滝から離れた位置を歩きましょう。


黄金の大滝を過ぎると、数多くの鍾乳石が見られるエリアに入ります。鍾乳洞と言ったらこんなイメージじゃないですか? 特徴的な鍾乳石には名前がつけられていたりします。

鍾乳石にもいろいろな種類があり、その形状や呼び名は様々。中には途方もない年月をかけて作られるものもあるようです。まさに自然の神秘。天然洞窟だから見られる自然が創り出したアートですね。

そろそろ洞窟探検も終盤に差し掛かってきました。残り3分の1あたりの地点にひと際目を引く青いエリアを発見!


そこには青く照らされた小さな泉と「水神様」と呼ばれる鍾乳石がありました。青い照明ありきの演出なのは確かですが、神秘的な光景であることは間違いありません!
この場所も竜ヶ岩洞屈指の必見スポットであり、思わずカメラを向けたくなるフォトスポットです。


見どころ満載の天然洞窟は茶葉を熟成させるのにも適しているのだそう。説明書きによりますと、地元で穫れた茶葉をここ竜ヶ岩洞内で熟成させ「いなさ竜ヶ岩洞熟成茶」なるものを作っているようです。
年間を通してほぼ一定の気温に保たれている洞内は、茶葉の熟成に最適な環境。つまり人が手を加えなくても熟成を促す天然の熟成庫といったところなのでしょうね。

熟成茶の味を想像しながら先に進むと、一人ずつしか通れないような狭い通路を発見。この通路の先にあるのは竜ヶ岩洞を訪れる上で絶対に外せない見どころのひとつ「鳳凰の間」です。
本当に一人ずつしか見学できない場所なので混雑時は順番を待たなければなりませんが、順番を待ってでも必ず見学してほしいおすすめスポットです。


鳳凰の間では様々な大きさ・形の鍾乳石を見ることができます。頭上に広がる無数の天然アート。言葉を失います。ここだけは絶対に見逃さぬようご注意を!


鳳凰の間を過ぎた後も鍾乳洞らしいエリアが続きます。
このエリア一つ目の見どころは「姫かんざし」。天井に作られた白い鍾乳石がかんざしのように見えることからそう呼ばれています。
二つ目は「シャンデリアの間」。天井から垂れ下がる鍾乳石がまるで美しいシャンデリアのように見えることからそう名付けられたようです。


「黄金の富士」「知の七福神」といった縁起の良さそうな鍾乳石もあります。なかなかシブいネーミングセンスが光りますね。


ふたたびごつごつとした岩肌を眺めながら出口に向かいます。一般公開されている約400mの洞窟探検はこれにて終了。見どころ満載の洞内はドキドキとワクワクの連続であっという間! たった400mなのに十分満足のいく内容でした!
竜ヶ岩洞にはこんな魅力も!
竜ヶ岩洞には洞窟探検以外にもたくさんの楽しみ方があります。洞窟探検を堪能した後は、竜ヶ岩洞のさらなる魅力に触れて旅の思い出を作りましょう!
洞窟資料館・出口売店




竜ヶ岩洞での洞窟探検を終え、そのまま出口を進むと自動的に洞窟資料館へ入館します。竜ヶ岩洞にある鍾乳石や地底世界の様子、洞窟内に棲む生物についての説明や展示が行われている資料館です。
日常ではお目にかかることのできない洞窟内の世界について学ぶことができ、天然洞窟探検のおさらいができるような施設ですね。地底世界の余韻に浸れる場所です。


洞窟資料館の先には売店もあります。洞窟展示施設ならではのお土産や、浜松市の特産品などが並べられているお店です。
おみくじなんかも販売されており、お店の外にはおみくじ結び所も設けられています。
八角堂売店

竜ヶ岩洞には売店がふたつあります。こちらは「八角堂売店」。屋根が八角形になったお店です。


浜松市ならではのお土産や竜ヶ岩洞オリジナルの商品、軽食の販売も行われています。店内にはちょっとした休憩スペースもあり、休憩されているお客さんの姿もありました。

店内を奥に進むと「マテリア」というジェラート屋さんもあります。実はこちらのジェラート屋さん、「静岡県のバスガイドさんが選ぶアイスクリームNo.1」に選ばれたアイスクリームが食べられる有名なお店なんです! 竜ヶ岩洞を訪れた際はぜひご賞味くださいね!

店内にはこんなものもありました。願い事を書いたカードを柵にとめるとその願いが叶うとされているパワースポット「幸運を呼ぶライオン」です。ご覧の通りたくさんの方がライオンに願いをかけています。
竜ヶ岩洞自体が地底の神秘に満ちたパワースポットとされていますので、そのご利益にあやかろうということなのでしょうか? しかし、なぜライオンなのか……。そのあたりの詳しいことはわかりませんでした。
願いを書くカードがハート型ということもあり、カップルで願いをかけている方も多いようです。デートスポットとしてもおすすめですね!
ようきた洞

竜ヶ岩洞を訪れると、売店の前にぽっかりと空いた穴のようなものがあることに気付きます。実はこの穴、下へ続く階段があり、謎の穴に入ることができるんです。
ここは鍾乳洞から出てくる冷風と冷水を楽しめる施設「ようきた洞」。またまたネーミングセンス抜群です。


階段を下るとこの場所についての説明や足湯ならぬ足水を体験できるスペースが設けられています。鍾乳洞から流れ出てきた水……。何か特別なパワーがありそうですね。

さらにこのようきた洞には横穴があり、その中にも入ることができます。この時はその洞穴内で期間限定展示「電飾洞窟・ようきた土蛍」が行われていました。


洞穴内すべてがイルミネーションで真っ青! 青すぎるくらい青いです! 長時間注視すると目がおかしくなるので注意。
見た目のインパクトが強すぎて冷風を感じる余裕がありませんでしたが、本来は洞窟内を約18℃の冷風が通り抜けているらしいです。
顔ハメ看板

竜ヶ岩洞の名物「日本一の顔ハメ」。竜ヶ岩洞について調べると、必ずと言っていいほど紹介されているくらい有名な顔ハメ看板です。
当時の竜ヶ岩洞発掘作業の風景を描いた顔ハメ看板で、使われているヘルメットは本物。そのヘルメットに頭をすっぽりと納めて撮影できると話題のおもしろフォトスポットです。
岩石園

案内所横にある「岩石園」は、富士山の熔岩や竜ヶ岩洞周辺地域の代表的な岩石について学ぶことができる展示です。展示してある岩石に触れることもできるので、ぜひ目で見て触って楽しんでください。
竜ヶ岩洞はこんな方におすすめ!
- 自然や地質・洞窟に興味がある方
- フォトスポットをお探しの方
- 家族連れやお子様と一緒にお出かけしたい方
- パワースポット巡りや自然の癒しをお求めの方
- 過ごしやすい気温の場所をお探しの方
竜ヶ岩洞を訪れる上で注意したいことは?
- 足元に注意(歩きやすい・滑りにくい靴で)
- 外との気温差に注意(洞内は年間通して約18℃)
- 水滴や湿気に注意
- 写真撮影時のマナーを守って
- 所要時間に注意(時間に余裕を持って)
- 立入禁止・接触禁止の展示あり
- 週末や連休は混雑に注意
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竜ヶ岩洞へのアクセス
公式サイト
所在地
〒431-2221 静岡県浜松市北区引佐町田畑193
公共交通機関をご利用の方へ
最寄り駅 | 天竜浜名湖鉄道・金指駅(竜ヶ岩洞まで6km) |
最寄りバス停 | 竜ヶ岩洞入口(竜ヶ岩洞まで徒歩7分) |
※浜松駅からバスで向かうこともできます。乗車時間は1時間ほどです。
駐車場
無料(収容台数 乗用車500台・バス25台)
見学料
大人(高校生以上) | 1,000円 |
中学生・小学生 | 600円 |
営業時間
9:00~17:00
年中無休
その他ご不明な点、詳しい情報は竜ヶ岩洞公式サイトにてご確認ください。
また、こちらのブログ内でご紹介させていただいた内容は記事作成時点での情報です。必ず最新情報をお確かめの上お出かけください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
こちらの記事が少しでも、皆様のお出かけ時間のお役に立てれば幸いです!
